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第5回 袋井宿5 本陣のことを知ろう(前編)

 

本陣というのは一般の人は利用できず、大名や家臣などの武家、宮家・公家・位の高い僧侶などが休憩をしたり、宿泊したりする施設のことをいいます。


その構造の特徴は、格式を表す門構えと玄関があり、内部に高貴な人がいる部屋「上段の間」(天井が高くなっていたり、床が一段上がっていたり、違い棚があったりします)を設けていることです。


袋井宿には、東本陣と呼ばれた田代家、中本陣と呼ばれた大田家、西本陣と呼ばれた大田家の三軒があり、このうち、最も規模が大きいのが東本陣で、敷地の坪数は1068 坪(3530平方メートル)、このなかに建坪288 坪(952平方メートル)の建物群があり、街道に面した間口が13 間半(25メートル)、奥行き31 間(57メートル)もの規模を持っていました。


本陣の主な収入源は休憩料と宿泊料ですが、特に決められた基準はなく、「御祝儀」という性格の物で、金銭だけではなく、羽織や反物、色紙などで支払われることも多かったようです。幕府から下賜金や補助がありましたが、足りず、建物を維持するだけでも大きな赤字で、名誉職のようなものでした。(山)

 

参考文献

  • 『遺跡でたどる袋井のあゆみ 第5弾』 (S234 イ 5)

※袋井市の歴史を調査研究の場合は袋井・浅羽図書館の郷土資料コーナーをご利用下さい。